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美濃越 舞

「人生一度きり」

· 女子プレイヤー

インターハイ2年連続ファイナリストの実績と期待でプロ入りするも、花はなかなか咲きませんでした。

そして、プロ転向6年目を迎えた今年4月、とうとうその美しい花は咲き誇りました。
 

今回は、ITF25Kかしわ国際OPの女子シングルスで予選から7試合を勝ち抜き優勝を手にした、美濃越舞選手をピックアップします。

美濃越 舞選手

(よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属)

25歳を先日迎えた美濃越選手は、他のプロ選手に比べると比較的遅い、7歳からご両親の手ほどきでラケットを握ります。この後も続く、お父様との二人三脚のテニス人生の始まりです。

Tennis Tribe.JP (以下、TT):「今日は宜しくお願いします。早速ですが、テニス人生の始まりを聞かせていただけますか?」

美濃越選手(以下、美濃越):「こちらこそ、宜しくお願いします。うちは父も母も、姉もテニスをしてまして、一家で近所の市営コートでテニスを楽しむところからスタートしました。父が私のコーチ役で、今に到るまで私のコーチをしてくれています。父は教員なんですが、定時制に移って、昼間の時間を私の指導のために空けてくれています。」


TT:「それは驚きました。」


美濃越:「そうは言っても、ずっと父だけに教わってきたわけではないです。小学校の頃は近所のオールサムズというテニスクラブで寺島コーチ(現在パルテニスクラブ)に指導をいただきました。その後、TTC(吉田記念テニス研修センター)で中山コーチ(現在ナショナルジュニアコーチ)に教えていただいて。そして今は、岩見コーチにご指導いただいています。その間も、父から色々とアドバイスをもらっています。」


TT:「インターハイでのビデオを拝見しましたが、お父さんが雨の中断の際にアドバイスをして、その後試合をひっくり返した準決勝でした。名コーチですよね。お父さんは元々テニスの選手だったんですね?」


美濃越:「いいえ、高校まで野球をやっていたそうです。テニスは大学でやった程度で、下手くそなんですよ(笑)」


TT:「コーチとはいえ、肉親ですから、やっぱりぶつかることもあったんでしょうね。」
 

美濃越:「はい、私が素直にハイハイと聞く方ではないので・・納得できずにもやもやしてぶつかってしまうことも多かったです。」


TT:「それは今でも?」


美濃越:「長年やってきたので、すり合わせの仕方を覚えてきた感じです。」


TT:「大人になったんですね(笑)」


美濃越:「そうかもしれないですね!」

全日本ジュニア、インターハイ2年連続、全国選抜でそれぞれ準優勝の成績で、2011年の高校卒業と同時に、プロ転向します。

TT:「プロのテニスプレイヤーへのイメージを持ち始めたのはいつ頃からでしたか?」

美濃越:「中山コーチに教わる中で、プロの世界を意識したと思います。中3から高1のときだったと思います。」

TT:「その思いを持ち続けて、まっしぐらにプロに転向したわけですね?」

美濃越:「いいえ、そうでもないんです。気持ちとしてはプロになるイメージはずっと持っていたのは事実ですけど、それはどこか漠然としたままだったんです。」

TT:「何か迷いがあったとか。」

美濃越:「実は高校最後のインターハイで成績が出なかったら、プロ転向を諦めていたかもしれないんです。大学に進学して、勉強して・・」

TT:「そして大学卒業後にプロになるというパスですね?」

美濃越:「いえ、大学に行くと決めたら、テニスはその後も諦めるつもりでいたんです。」

美濃越選手は、その華奢な体からは信じられないほどパワフルなボールを放ちます。
 

TT:「ご自身のプレースタイルをどう表現しますか?」

美濃越:「フォアハンドからの展開と、体格がないので、足を使った粘りのプレーですね。」
 

TT:「実は岩見コーチに美濃越選手のプレーの魅力を聞いたのですが、全く同じご回答でしたよ。『FH逆クロスからの展開力』、それと『意外としつこいプレー』とおっしゃっていました。」
 

美濃越:「はい、体が小さいからこそ、素早く動けると思っています。」
 

TT:「プレースタイルの参考にしている選手っていますか?」
 

美濃越:「う〜ん、スタイルの参考にしている選手っていないんです。でも、トップ選手のビデオはよく見るんですけど、部品を見てます。」
 

TT:「???」
 

美濃越:「例えば、サービスのトロフィーポーズから打ち出すまでの腕の使い方とか。」
 

TT:「なるほど、かなりマニアックですね! 全く別に、アイドルの選手っていたりしますか?」
 

美濃越:「フェデラーです。私、いつまでも観ていたいです!」

2011年のプロ転向後、一気にWTA338位台まで登り、その後500位台前後で停滞、今年300位台に戻し、自身の最高位に迫ってきました。これまでの戦いについて伺います。

TT:「プロ転向後の300位台に、その後の数年間届かなくなりました。どう分析しますか?」
 

美濃越:「あの頃は、目の前の試合に勝つことだけに一所懸命集中していました。」
 

TT:「無我夢中というか・・」
 

美濃越:「どういうんでしょう、あまり考えていなかったという方かもしれません。」
 

TT:「300位台に行けば、グランドスラム予選のラインが少し見えてくることですよね。」
 

美濃越:「でも当時は、グランドスラムへの道のりも、ぼんやりとしか捉えられていなかったのかもしれません。300位台の今の私のランクで90ポイントです。これは25Kの準優勝と、ベスト8ベスト4何回かでいける数字で、最初はトントンとそこまで行ったんですが、2年目からはそれをディフェンドしながら、ポイントを積み上げる必要があるのですが、そこから先の成績をあげるのは簡単じゃなかったです。」

TT:「そんな中、昨年9月にダブルスで転倒して、戦線を3ヶ月離脱せざるを得ませんでした。」

美濃越:「はい、2016年後半の結果が出ない中でしたから、辛かったです。それに、テニス以外でも落ち込むこともあったりして、本当に、どん底に落ちた気持ちでいました。」
 

TT:「それでも、昨年12月のブログでは復帰にあたって感謝の気持ちを語っていました。」
 

美濃越:「とても辛い時期でしたけれど、じっくり人のお話しを聞く機会があったり、自分自身の気持ちと向き合う時間を持つなかで、色々な気づきとか、整理ができて、何か・・生まれて初めての感覚というか生まれ変わったような感じになりました。」
 

TT:「ブログにも『前よりもやりがいを感じる』と綴っていますね。」
 

美濃越:「はい。前よりも、コートの外でもテニスについて色々と、考えるようになってます。これが最近の成績にも現れてきていると思います。」

次いで、300位台に戻す柏の躍進について伺いました。
 

TT:「そんな中で先日の柏での優勝でした。決勝は第二シードに3-6 6-2 6-4でしたが、ファイナルセット、5-1で美濃越選手のサービスゲームを落としてしまいましたね。緊張してしまいました?」

美濃越:「いえ、ものすごくいいリズムでそのゲームになったのですが、実はサーブのときに足が一瞬攣ったんです。

TT:「それは気づきませんでした。。」

美濃越:「予選からの連戦からくる疲労だと思いますが、それでそれまでのいい集中が切れてしまったんです。」

TT:「その後、5-4相手サービスゲーム。どうやって自分の試合に引き戻せたんですか?」
 

美濃越:「今回の大会を通じて、今の状況を客観的に分析することができる感じがあったんです。この時も、これで感覚が戻ってきて、振り切ることができました。」

ここで、優勝のポイントからベンチに引き上げるまでのビデオをご覧いただきました。

TT:「あの・・ここで試合後に忘れていることがあるのですが、何か気がつきました?」

美濃越:「え?なんですか?」

TT:「コートサイドを埋めたファンに、ベンチに行く間に手を振って欲しかったな・・」

美濃越:「あ・・すみません、ホッとしたのと、疲れ切っていたので気が回らなかったです・・」
(これは次の優勝に取っておきましょう!)

TT:「今後の目標についてお伺いします。グランドスラム(本戦)への出場を目指している、ここまでのお話しからも伝わってきました。早くその姿を見たいですが、まず今年の年末までの目標は具体的にどうですか?」
 

美濃越:「今年の全米オープンの予選出場は250位くらいまで行けば入れる可能性がありますので、それを目指します。250位は150ポイントくらいなので、今のポイントを倍にしないとならないのですが。あるいは、来年の全豪の予選。でもこれは200位くらいでしょうから、そうなるとあと200ポイントは乗せないとならないですが、目標にはしたいです。」

TT:「あ、一つ聞き忘れてました・・ちょっと吉本について・・」
 

同席された吉本のマネージャさん:「どうぞどうぞ。」

TT:「あの、吉本さんは、選手にも何か芸を仕込んだりしませんか?できたら一つ披露してもらえませんか?BGMも用意してます。」

美濃越&マネージャ:(顔を見合わせて・・)

美濃越:「私何もできないんで、今度仕込んでおきます。」(リップサービス)
 

TT:「じゃ、準備できたらまた取材させていただきますね。」(悪ノリ)
 

マネージャ:「あはは・・・」

最後に、美濃越選手に一言と、サインをいただきました。

色々乗り越えてきた今だから言える、心からの言葉なんだろうと思います。

美濃越舞選手への応援メッセージは、ご本人のブログ、またはFacebookまでお願いします!

聞き手:Tennis Tribe.JP 新免泰幸

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