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森本凪咲

「目指せ日本一」

· Players

初めてこの選手を生で見たのは、有明に戻ってきた2019年の全日本テニス選手権本戦一回戦。

それまでSNSで顔は知っており、実際プロフィール情報のやりとりをしたことはあっったものの、SNSにピースサインで映る彼女の姿から、ちいさな子どものようだなと、今から思えばなんとも失礼な印象を持っていました。

ところが全日本で見た彼女は、か細い体ながらどこからでも激しくボールを叩き、目付きも鋭い全くの別人。

そのギャップには正直戸惑いました。

調べれば、ほとんどの選手は地方から関東または関西にテニスの環境を求めて上京するのに対して、この選手は環境を求めて北国、札幌に移住。

気がついたらお話しをしたいとメッセージを送り、聞きたいことを山ほど携えてインタビューに臨みました。

京都出身、現在札幌を拠点とする22歳、森本凪咲選手に話を聞きました。

Tennis Tribe.JP(TT):「今日は聞きたいことが山ほどありますよ!」

 

森本凪咲選手(森本):「そんなに話すことあるか分かりませんけど、よろしくお願いします。」

(幼少期から、ピースサインはトレードマーク?)

京都で両親と姉と始めたテニス

TT:「ではまずテニスを始めたのが6歳とのことですが、その頃のことを教えてください。」

森本:「両親がもともとサークルでテニスをやっていたこともあって、4つ上の姉もハロースポーツテニスクラブというところで始めた時に、私もキッズクラスに入れてもらったのがきっかけでした。」

TT:「じゃスポンジボールからですね。」

森本:「はい。とても楽しくて、すっかりハマってしまっていました。」

TT:「普通のボールで練習を始めたのは?」

森本:「小2の頃で、試合にも出始めた頃でした。エレメンタリー大会とかいう地元(京都)の大会だったと思います。その後は小6で強化ジュニアのクラスに上がって、週5の練習になっていきました。」

(ジョージカップ)

試合で勝つ喜びにのめり込んでいくが・・

TT:「その頃の試合で覚えていることはありますか?」

森本:「小4の冬のジョージカップを覚えてます。その時まではフォアも両手打ちで京都で負けなしだったのに、小5で片手に変えてからは年下にも負けてしまうようになってしました。京都ジュニアでは村瀬早香(現三井住友海上選手)に3ポイントしか取れずに負けてました。マジで3ポイントでした(苦笑)」

TT:「それは笑えない負け方でしたね。」

森本:「小6の京都小学生大会では8シードをもらっていたのにベスト16で負けてしまって、64ドローの関西小学には補欠1番で会場でずっと待ってたのに結局入れなくてショックだったり。」

TT:「笑えない話ばっかりじゃないすか(こっちも苦笑)」

(小学校高学年の頃、長船さん(現プロ選手)と)

森本:「でも中2では全中(2010年)のダブルスに出られてベスト8に入ったり、中3では関西で優勝して全中を第1シードで出場して・・」

TT:「それ来た!待ってた!」

森本:「全部自分のミスで1回戦負けして・・」

TT:(ガクッ)

森本:「・・サーブもリターンも散々で、相手からはもう全部狙われて。中3の全日本ジュニアでは1回戦を落ち着いてできたのに、2回戦は自分は打つ方だと思っていたら関東の相手選手のハードヒットにびっくりしちゃって。『顔もスタイルも負けてるヨ〜』って。」

TT:(女の子はそこに話が行くのか)

森本:「高校の進路を考えないとならない頃だったのに、テニスの推薦で高校に行くつもりが自信がすっかりなくなってしまって、今から勉強しないとならないかとか、メッチャ落ち込んでました。」

TT:(突然真剣な話についていけないかも・・)

森本:「2日間人生のドン底・・」

TT:(そんなオーバーな(苦笑))

森本:「でも2日間で気持ちを切り替えました。テニスをやめたら後悔すると思って、テニスと内申点で大阪女学院に進学しました。」

TT:(中学を一気に駆け抜ける展開の速さにボーッとなり)「それは良かった」(くらいしか言えない、そして中学時代の写真はなし・・)

高校進学と迷い

TT:「高校でのテニスはどうでしたか?」

森本:「1学期で転校しました。元々偏差値が70近くもあるところで勉強は当然頑張らなければならないし、学費免除もJOP大会出場の公欠ももらえないこともあって、将来のことを考えるとテニスに集中できる高校にした方がいいだろうということで、条件の合った京都華頂女子にしました。」

(高校は京都華頂女子へ)

TT:「高校でインターハイではなく、JOP大会という判断基準は珍しいですね。」

森本:「そうですね、『将来の夢はプロテニスプレイヤー』ってその頃には言っていて、プロになるなら一般の大会に出ておくべきだというコーチのアドバイスもあって、高校の頃はインターハイ予選には出ましたけど、JOPに多く出ていました。」

TT:「でも大人の大会なので、色々と大変だったんじゃないですか?」

森本:「すごい年上の方もいますから、可愛がってもらってました(笑)」

TT:「試合の方もかなり可愛がってもらったんじゃないかな?」

森本:「高1から1年半はJOP100万円の予選ばかりに出ては負け続けてました。それで負癖がついてしまったのか、同じくらいのレベルか少し上の選手には勝てなくなってしまいました。1年半、ただ何も考えずに試合に出ていたのかもしれなかったです。あの頃、しっかり考えて過ごしていたのか・・、今から思えばなんですが。」

(高校時代からJOP大会に出場、森本選手のサービス)

TT:「高校生の大会はどうでしたか?」

森本:「関西ジュニア(U16)の単複ベスト4がベストな成績です。でも、今更ですけどジュニアにしか出られない大会には出ておいた方が良かったかもしれないなって思うこともあります。高校のテニスでいい思いはないので、記憶にもほとんど残ってないですね。」

(高校時代のインターハイ予選)

TT:「一方でITFジュニアには結構な大会に出場しているようです」

森本:「はい、経験と思って出ていました。外国人選手は見た目はメチャクチャなプレーなのに、威圧力が凄かったです。外国人に話かけることも最初は練習だ、経験だと思って、たどたどしい英語でやってました。でも外国人選手たちの勝ちに対する執着心は全然違いました。これも今から思えばですけど、私のように『経験で出ている選手』 と外国人のように『勝ちに来ている選手』の違いは大きかったなって思ってます。」

(ジュニアITFはタイでの予選から本戦2回戦が最高成績)

プロ転向、そして出会い

TT:「高校卒業して1年半、2016年の8月にプロ選手としてデビューしました。ITFの大会には2018年まで年に10試合前後出場、予選または本戦1・2回戦という戦績です。そして今年(2019年)は国内のJOP大会を中心に据え直しているように見えます。」

(ITF大会では世界中を回る)

森本:「はい、プロになってからグランドスラムを目指してやってきましたけど、思ったように行っていないのは現実です。そんな中で去年(2018年)の8月に札幌のSEEKERs TENNIS TEAMのイベントにゲストプロとして呼んでいただいたんです。プロとしてお話しをすることになるんですけど、色々と聞かれることに、ちゃんと答えられない自分がいることに気が付いたんです。その頃はちょうど大学に進んだ友だちが会社から内定をもらう話が出てきた時で、社会にでようとしてる。私は先にプロとして社会に出ているはずなのに、質問にすらちゃんと答えられない。これはどうにかしないといけないって思うようになりました。」

(SEEKERsにゲストプロ選手としてキャンプに参加(右端))

TT:「夢のプロから社会人としてのプロに気がつき始めたわけですね。」

森本:「グランドスラム出場が目標と言いながら、その予選に出る自分すらイメージができていないことにも気が付いたんです。であれば狙いをイメージできる目の前の目標に据え直して、国内で勝てる選手、全日本(選手権)で優勝できる選手を目標にしたらいいなじゃいかと考えるようになりました。そこで、呼んでいただいたSEEKERsの山岸コーチにダイレクトにアプローチしたんです。」

TT:「いや、そこで何で札幌なんでしょう。山岸コーチには申し訳ないですが、道内から出る全国レベルの優秀選手はほとんどすべて環境を求めて関東に出ていくのに。」

森本:「全日本優勝を目標にしたときに、35歳以上の全日本ベテランで優勝している山岸コーチの詰まりに詰まった経験から学べるものは大きいって思うようになったんです。」

(札幌を拠点にする山岸コーチに師事を乞う)

TT:「でも寒いよ、雪降るよ!」

 

森本:「冬のデメリットがあっても、山岸コーチに見てもらうことの方が大きいって考えました。最初は断られましたし、初めて京都の親元から離れることになりので親からも反対されました。それでも見てもらいたかったんです。半年交渉して、それで3年後に全日本を取ることを目標にして引き受けていただけました。」

(森本選手の新たなホームコート)

新たなスタートライン

TT:「今年(2019年)の全日本選手権は、予選から勝ち上がって本戦1回戦。早速目標に向かって進み始めた感じですね。」

森本:「全日本に向けて、コーチから教えてもらったのはたった一つ、『最後の一点をとるまで、ラケットを振り切ろう』でした。毎トー(毎日テニス選手権)、やまぎん(YMFGやまぎん中国テニス選手権)を楽しくテニスをしながらも勝ってやろうとワクワクした気持ちも出ていて、とてもいい戦い方ができていました。全日本では本戦に出られたことで、プロになってからの自分がどういう責任を果たしてきたのかを問われたときに何も言えなかったのが、やっとプロテニスプレイヤーと自分を呼ぶのが恥ずかしくなくなった気がします。」

(最後の一点までラケットを振り切る)

TT:「では最後に、こんな自分のプレーを見て欲しいというのを教えてください。」

森本:「はい、予測不能な攻めです。あっと驚くような、そこでも打つの?そこでドロップ?っていう。って言ってもまだ余裕がないですけど(笑)コーチはいつもそういうあっと驚くようなボール打ってくるんです。なので、盗んでやろうと思います(笑)」

一言をいただきました。

2バージョン用意して・・

これにしました。

森本凪咲選手への応援メッセージは公式ウェブサイトでお待ちしてます。

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写真提供

森本凪咲選手、山下潤さん

ご協力ありがとうございました。

聞き手

Tennis Tribe.JP 新免泰幸

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