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福田創楽

「今を全力」

· 男子プレイヤー,プロ2年以下プレイヤー

錦織圭選手の成功で一躍多くの人々が知るようになった盛田ファンドは、ともすると成功が保証されたプラチナチケットと思われがちではないでしょうか。ところがファンドを受けた選手の数に対して、毎年課せられるノルマを最後までクリアして「卒業」を迎えた選手はほんの一握り。

今回登場いただくのは、卒業生の一人。

2015年末1606位、2016年1067位、そして今年8月には400位台まで加速度的にランキングを上げ、今年20歳を迎える、福田創楽選手です。

事前情報では、インタビューへの返答もあっさりと短めで、言葉を引き出すのにちょっと一苦労・・というものでした。さてどうなることやら。

練習コートまでヒッティングパートナーと3人で歩き、練習を1時間見学。むむ、確かに言葉は少ない。

練習を終えてクラブハウスに戻り、インタビューを開始すると、程なく外は雷を伴った豪雨。「うぉー!めっちゃ光りましたよ!」おっと、素が出てきたね(笑)

テニスとの出会い

Tennis Tribe.JP(以下、TT):「早速お話を聞かせてください。小さい頃の夢は何でしたか?」

福田創楽選手(以下、福田):「野球の選手です。幼稚園の頃から阪神ファンで、友だちとよく練習してました。プロ選手になりたいって真剣に思ってて、赤星選手が憧れやったんです。」

(阪神タイガースの選手を夢見た頃)

TT:「今頃、縦縞のユニフォームを着ていたかもしれないわけですか!よくぞテニスに来てくれました!それで、テニスに宗旨替えしたのは?」

福田:「小2の時に両親のテニスに付いて行って、一緒に練習していたコーチにポンポンとボールを打って遊んでもらっていたら、『この子にはセンスがある。自分に教えさせて欲しい』ってなったらしいんです。」

TT:「原宿や渋谷のアイドルのスカウトみたいじゃないですか。」

福田:「いや、ほんまですよ。本格的にラケットを握ったことすらなかったのに。それからは週に1時間の練習をしてもらうようになったんです。」

TT:「最初に全小(全国大会)に出場したのはその3年後。その練習量で。。」

福田:「その頃にはテニスが楽しくなって、週4回くらいに増やしてました!」

TT:「いずれにせよ、センスを見抜いたコーチの慧眼ですね。」

ジュニアでの萌芽と渡米

TT:「中学の頃の話を聞かせてくださいますか。」

福田:「中学1年の時に世界スーパージュニアを観戦に行って、プロになれたらいいなって思い始めました。でも、世界のテニスを見たので、このまま日本にいたら勝てないだろうって考えてて、海外に行きたいとも考え始めてました。」

(全中準優勝)

TT:「高校の年代をフロリダのIMGで過ごしましたね。そこに至った話を聞かせてください。」

 

福田:「中学3年で全中を準優勝、全日本ジュニアベスト4の成績で、盛田さんが『盛田(テニス)ファンド』のテストを受けてみないかと声を掛けてくださいました。海外に行きたいって考えていた時でしたし、IMGは(錦織)圭くん、シャラポワ、アガシが出たところだと知っていましたので、セレクションに何とか合格して強くなりたいと思ってチャレンジしました。」

(盛田テニスファンド:ソニー創業者の盛田昭夫氏の弟で元日本テニス協会会長の盛田正明氏が創設した、有望なジュニアの輩出を目指す米国フロリダのIMGアカデミーへのテニス留学プログラム。錦織圭選手、西岡良仁選手は卒業生)

(盛田正明氏と)

TT:「全中で成績を出していたとはいえ、他にも選手がいる中ですから、これもまたスカウトに会ったようなものですよ(すみません、軽くて)。それで晴れて合格して渡米したわけですね。」

福田:「はい、2013年のMUFG全国大会(優勝)とジュニアデビスカップに出場した後、中3の秋からフロリダのアカデミー生活を始めました。」

IMGアカデミーの日々

TT:「とても興味があるのですが、IMGアカデミーの生活ってどういうものですか?アメリカらしくおおらかで、でも自由の中に規律を求めるみたいな??」

福田:「まず、部屋の前にコートやジムがあってという最高の環境が用意されてます。IMGはそもそもテニスだけじゃなくてアメフトやバスケットとか他のスポーツのエリートが集まってますから、自分を磨く場所としては最高です。世界一を出してるところって感じました。」

TT:「でも、そこはアメリカですから、結構遊んじゃったんじゃないですか??」

福田:「アカデミーでは外に行く自由はないんです!IMGが企画する『Trip』で外でショッピングしてくるというのもありますけど、自分で出るには事前に申請して許可証をもらっていないと守衛のいるゲートから外に出られないんですよ!」

TT:「練習はかなりハードなんですよね?」

福田:「そうですね。1日8時間はコートにいました。その上で2時間のトレーニング、それが週に6日あります。」

TT:「週休2日じゃないんですか?(サラリーマンかよ)」

福田:「それでも、もっと活用すればよかったって今さら思うことがあります。キツかったのでどこか手を抜いてしまっていた時もあったと思います。甘えが効かないところではありましたけど、それでももっとやれることはあったように思うんです。日本に帰って、環境がない中で改めて思うことなんですけど。」

TT:「今だから思えることでしょうね。当時は中学から高校3年。日本にいたら親が面倒を見てくれて、守衛を気にせず友だちと遊びまわれる年代ですから。それでも盛田ファンドの継続のノルマをクリアしてきたわけですよね。」

福田:「ノルマは厳しかったです。ジュニアランキングや、グレードXXの大会でXX以上の戦績を収めることとか。ノルマを達成できないと支援の打ち切りになりますから、必死でした。そこで必死にノルマ達成のプレッシャーでやったことで、ハングリー精神を育まれたと思います。ずっと日本にいたらなかったかもしれないです。」

(背景には"Wall of Champions")

TT:「この厳しいノルマをクリアして卒業したのは何人いるんですか?」

福田:「最初は圭くん、その後よっしーと中川くん、そして僕の4人と聞いています。」

TT:「『よっしー』って、西岡良仁選手のことかな?」

福田:「はいそうです。普段から仲良くしてもらってて、今度もまた食事に行く約束してます。」

プロとしての自信

TT:「さて、高校卒業でIMGから帰国して2016年にプロ転向、本格的に活動を始動したわけですが、その後の戦いはどうでしたか?」

福田:「肘をケガしてしまったり、初めてのプロサーキット転戦は勝手がつかめなかったりで、2016年は結果がでない我慢の一年になりました。」

TT:「それでも2016年の12月にITF香港で優勝して、2017年は6月から破竹のシングルス優勝2回と準優勝1回。ランキングも一気に400位台。何か変化はありましたか?」

福田:「12月まではこのまま勝てないんじゃないかって自分に疑心暗鬼になりかけてました。でもこの優勝で、『やっぱり俺大丈夫やん、いけるぞ!』って自信とヤル気と闘争心が戻ってきました。そんな中で今年に入ってYONEX様とイカイ様にサポートをいただけるようになり、お陰で良い結果が出せていると思います。本当に感謝しています。」

(お世話になっているヨネックスの高橋さん)

TT:「さて、その自信を得た後にご自身に起きた変化は?」

福田:「試合を落ち着いてできるようになりました。昨年よりプレーに幅が出て来ているようにも思います。何より勝ちたい気持ちがとても強くなったし、メンタル的にも強くなったと思います。今まで気持ちがなかったわけじゃないですけど、もう少し上がればグランドスラムの予選も見えそうなところまで来ているので、本当に結果を求めたい気持ちです。」

福田創楽プロのプレー

TT:「ご自身のプレーについて聞かせてください。ファンに見て欲しいプレーは?」

(コンパクトで鋭いスイングのフォアと、伸びやかなバックハンドは魅力的)

福田:「僕はオーソドックスなテニスはしない方です。相手の裏をかいたり、予想していない球を使ったりします。常にどう崩してやろうかを考えてやってますので、それを楽しんで欲しいです。笑っちゃうようなドロップを決めたり(笑)」

TT:「気持ちに余裕がないとなかなかできないと思いますが。」

福田:「香港での勝利をきっかけに、自信と余裕が生まれてきたので、こういうプレーを自分でも楽しめるようになってきていると思います。」

(ちびっこファンにも「ソラくん」は人気)

TT:「話を少し変えて、プロ選手として大切にしていることや、思うことがあれば聞かせてください。」

福田:「そうですね、例えば野球のイチロー選手や大谷(翔平)選手は一流のプロだと思います。一流であるべき努力をして、ファンから見たいと思われるプレーをして、またファンを増やしてスポットライトを浴びてると思います。僕もプロとして、命がけで一流を目指します。ファンを増やして、『創楽くんみたいになりたい』って子どもたちに言われるようになりたいです。そして、もっとメディアに取り上げてもらえるようなプレイヤーになりたいです。そのためにも一流を目指して、スターになりたいです。」

TT:「日本には錦織圭選手がいます。お手本になりますね?」

福田:「はい、圭くんはいい先輩でお手本です。下の世代にいい影響を与えてくれます。やっぱり圭くんと打ってもらえるのは嬉しいんですよね。同じように、僕もジュニアや一般のテニスファンの方とテニスをする時間を作りたいなって思います。僕らは遠い存在であってはいけないと思います。圭くんは下の世代を家に招いてくれたり、普通に接してくれます。僕ももっと多くの方と交流して、テニスを応援してくれる方が増えるといいです。僕らはいろいろな人の支えがあって、初めてテニスをできてます。無駄にする時間はないので、自分をしっかり持って、でも謙虚にやっていきたいと思います。」

プロとして目指すもの

TT:「今後の目標について聞かせてください」

福田:「来年1月の全豪の予選に出ることが今の最大の目標ですけど、何より目の前の大会にベストを尽くして頑張ります。」

TT:「さらにその先に目を向けるとどうですか?」

福田:「圭くんを見るとどうしてもトップ10とかって話になると思うんですけど、あのレベルはそう易々と言えるものじゃないと思うんです。現実的な夢として、50位以内に入り続けていたいです。本当に実力がある人が行けるのが50位と思うので、そこが目標です。」

TT:「一流のスターになりたいって話がありましたが、選手像としては、どういうものでしょうか?」

福田:「そうですね・・『圧倒的な自分への自信を持っている選手』になることです。それは個人でもチームにおいても、僕は自分を高めて自信の持てる選手に成長していきたいと思います。そして、『華がある選手』になりたいですね。」

TT:「期待してます。グランドスラムの本戦で会いましょう!」

福田:「はい、これからも応援よろしくお願いします!」

(練習の締めに、ジャンピングスマッシュを決めてビシッと終わろうと思ったら、実はガシャっとフレームショット。心優しいTennis Tribe.JPは、そんなショットは載せませんよ(笑))

最後に恒例でサインと一言をいただきました。

(迷わずスラスラと)

まさに今の福田創楽選手が実践していること。

ちなみにサインは、SORそしてAを⭐️と重ねているんですね。

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写真は福田創楽選手にご提供いただきました。

ご協力誠に有難うございました。

聞き手:Tennis Tribe.JP 新免泰幸

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